労働局への審査請求

審査請求は原処分から3ヶ月以内の期限

後遺障害の審査請求の期限

給付等支給決定通知から3ヶ月以内に、労基署を管轄する労働局の労働者災害補償保険審査官へ請求しなければなりません。
通常は、労働者保険審査請求書(所定用紙)と愁訴や病状を訴える別紙を添付します。
審査請求は管轄する労働基準監督署の処分を、都道府県の労務局の労働者災害補償保険審査官が判断する同じ行政機関内での審査になります。
請求後は、原処分をした労基署が作成する意見書が送付され、審査官より面接日時の通知が届き、当日は審査請求の趣旨及び理由等の意見聴取なされ、保険審査官が指定する鑑定医による診察による鑑定が行われます。

労働局への開示請求(審査請求前の手続き)

労基署の処分に不服がある場合には、まずは開示請求手続きを行う。

審査請求人として、請求前に必要な最初の手続き

審査請求をする為には、原処分をした労基署を管轄する労働局へ、「保有個人情報開示請求」をして頂くことが前提になります。
この手続きは、指定の請求書にて、「○○労基署の後遺障害認定の処分に対して不服であり、審査請求を検討している。」とし、「写しの送付を希望する」として、本人確認の書類を添付し、その手数料300円(収入印紙を添付)して郵送して頂ければ、凡そ1ヶ月程度で届くと思います。 手続きの詳細については、労基署もしくは労働局にご確認下さい。

・保有個人情報開示請求書

この開示された資料から、事実を精査し、争点を探り、審査請求につなげていきます。

労働局の審査官へ「原処分の取消」を求める

労働保険審査請求書の9審査請求の趣旨は「原処分の取消」

一般的には厳しいのが実状です。

審査請求により等級変更に至るのは5%の事案です。つまり、20件中19件は棄却になります。
そもそも、障害補償給付は「負傷又は疾病がなおった時に残存する傷病と相当因果性を有し、かつ、将来においても回復が困難と思われる精神的又は身体的なき損状態であって、その存在が医学的に認められ、労働能力の喪失を伴うもの」と規定されています。
この「相当因果性」・「き損状態」・「医学的に認められる」というのがキーワードになります。
「相当因果性」とは、災害受傷態様・受傷機転・症状経過・愁訴の一貫性・他覚的所見・症状固定時期の妥当性という6つの項目を満たしている事が必要になります。
「き損状態」とは、解剖学的観点から身体をそれぞれの部位に分け、その身体障害を機能の面に重点をおいた生理学的観点から分類して、各障害をその労働能力からそう失の程度を一定に順序で規定した等級に当てはめがなされ評価されることです。
「医学的に認められる」とは、医学的に説明できる事でも疎明できる事でもなく、証明できる事を意味しています。この場合の医学とは西洋医学であり、その証明は各種画像で確認でかつその所見がある事になります。
ですから、単に「労働保険審査請求書」1枚に記入しただけでは、管轄する労働基準監督署の処分に反証する事ができないという結果になります。
また、審査請求は、労基署の処分を上位庁である労働局が審査する仕組みですので、いわば役所内の手続きという性格からも、立証が足りない場合は、棄却されるのが常套です。

・労働保険審査請求書の見本

開示される調査結果復命書

この復命書にて労基署の処分に至る経緯・経過・判断等が分かります。

開示されるのは、補償給付(療養、休業、障害等)関係の補償給付請求書や調査復命書及びその関連資料一式になります。
この調査結果復命書とは、 行政機関である労基署では、上司から一定の事務処理等を命じられた者が事務処理等の経過や結果を報告することを復命といい、その報告書を復命書といいいます。
この書類にて、労基署がどの様な手順・根拠で処分を行ったについての概要を知ることができます。

・調査結果復命書の見本

開示された資料は、一部が黒塗りになっている箇所(部分開示)もありますが、この開示された資料から、事実を精査し、争点を探り、審査請求につなげていきます。
障害の状態として労基署の見解を確認し、審査請求に際して添付する医療照会(新たな医証)の内容についても検討していきます。

審査請求の経過と結果の通知まで

請求から結果までは凡そ6ヶ月間

事件として

審査請求は事件としての取り扱いとなり、その事件の表示は ○○○○(審査請求人の氏名)に係る障害補償給付支給処分取消審査請求事件となります。

原処分庁意見書と意見聴取

審査請求より凡そ2ヶ月前後に、原処分庁より原処分の理由等が記載された意見書が保険審査官に提出され、 その写しが、「原処分庁意見書の送付及び審査請求人からの意見の聴取について」と題された書面が、保険審査官より郵送されてきます。
この意見の聴取には、 「審査請求の趣旨及び理由(原処分庁の意見書に対する意見を含む)等をお聞きしますとして、 労働局(労災基準部労災補償課)に来庁する期日が記載されています。 当日の都合が悪い場合には、事前に保険審査官へ電話連絡する必要があります。
また、意見聴取に出向かずに、文書で意見を提出することも可能です。この場合には、文書の提出期限(期日より凡そ2~4週間後)が定められています。
意見の聴取では、労働局の各担当者が揃う状況ですので、いわば四面楚歌の雰囲気です。ここで、質問に答えることや意見を述べる事は、大変なストレスを伴うことになりますので、意見書の提出をお薦め致します。

結果の通知まで

この意見の聴取又は文書の提出から、凡そ3ヶ月を目処に、処分が決定され、保険審査官より書面にて通知が届きます。 したがって、審査請求はその請求から結果の通知までの所要時間は、凡そ6ヶ月間前後になります。

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